電線のQ&A
Q1.VVFには200V用と表示してあるものがありますが、普通のVVFとどこが違うのですか。
A1.
普通のVVFも200V用VVFも性能は同じですが、いずれも600Vの回路まで使うことができます。VVFの表面に200Vと表示したのは、配電近代化の推進で家庭用の電圧を200V化しようとしたが、器具の取替や安全面の教育等の問題もあって結局一部にのみ200V回路が導入されました。
たとえばクーラー回線や、深夜電力回線などです。これらの回線が従来の100V回線と混在して天井裏に配線されると、万一結線を間違えると大変なことになります。そこで、200V回路だけは判別できるように表示されています。
参考までですが、100V配電は日本ぐらいで、欧米はおろかお隣の韓国でも200V化されています。
Q2.電線の寿命は何で決めていますか。
A2.
難しい質問です。一つは耐熱性です。これは使用プラスティックの伸びが50%以下になる時点での寿命です。伸びが50%というのは電線を自己径(自分の電線の太さに巻き付けて)に曲げたときに外側の材料の伸びが丁度50%に相当します。
プラスティック材料は温度が上がると可塑剤の流出や、酸化劣化により老化していきます。即ち温度が高ければそれだけ早く老化します。例えばビニル電線の使用温度は60℃です。60℃で20年使ったときにビニルの伸びが50%を割ることが考えられます。実際にこれを確認するには20年の歳月が必要となりますが、現実的ではありませんので、アレニウスの式で短時間のデータから推測することとしています。
その他にもエレベーターケーブルやキャブタイヤケーブルなどは屈曲回数で寿命が決まりますし、屋外で使用される電線は耐光性で寿命が決まるものもあります。
Q3.電線の太さはどうして決めればいいのですか。
A3.
電線サイズは必要電流により決めます。しかし電線が使用される環境によっても大きく影響されます。たくさんの電線が敷設されているところでは、周囲の温度も高くなっていますし、ダクトの中では熱の拡散が悪く、空中敷設に比べるとサイズは太いものが必要です。
個々の使用条件によって計算することができますが、すでにいろいろな条件で計算された表が出ていますのでそれらを参考にされることで十分です。一般に100mm2を越えるときは敷設作業性も考えておくことが必要です。電流のサイズを自分で計算されたい方は(社)日本電線工業会発行の電流容量計算基準を参考にされることをお勧めいたします。
Q4.最近、環境問題が方々で取り上げられていますが、電線の環境問題はどうなっていますか。
A4.
電線をつくるときの問題、それを使用するときの問題、そして使用後の廃棄の問題とサイクルとして最適な環境問題を考える必要があります。
電線で問題となるのはPVCの塩素と安定剤としての鉛化合物です。PVCは燃焼時(主に火災時に有毒ガス(ダイオキシンや塩化水素ガス)を発生させます。)火災時以外では極めて安定した物質で安価で加工も容易ですので、これに変わる材料は出ていません。
もうひとつの鉛化合物は電線表面の風化や廃棄時埋めた後で鉛化合物が流出しないとも限りません。従って非鉛化が急務です。これは製造技術の問題で価格的には合理化の中で吸収できる範囲と考えてよいと思われます。製造時でもPVC電線の製造現場ではシャワーの設置と健康診断時に鉛の検査が義務づけられています。
Q5.エコ電線とよく聞きますが・・・。
A5.
ポリエチレンを配合の主成分としており、塩素の問題や鉛化合物の問題が一気に解決されたものです。ご存じの通り、ポリエチレンは可燃性のため、屋内で使う電線には難燃性が要求されます。
これらの要求に合致するものとしてエコ電線が開発されたのです。ポリエチレンを難燃化するためかなりのコストアップとなり、従来のVVFにとって代わるところまではまだ来ていません。
Q6.銅に代わってアルミ導体が使われないのはなぜですか。
A6.
導電率が最も良いのが銀です。続いて銅、金、アルミの順になります。アルミは銅の64%しかありません。アルミを使うとサイズが大きくなり、電線の絶縁材料も多くなります。銅の価格が50万円/トンを越えるとアルミ電線が話題になりますが接続工事が難しくよほどの熟練を積んでいないと危険です。
従って、電力会社の様に工事管理が行き届いており、かつ被覆材を使わない、軽さが必要な架空送電線に使用されています。













